明治期の編集者、執筆家の石井研堂（1865-1943）が、「子供たちに身近な日常の現象に留意する習慣を養うようにしたい」と願って発刊した月刊誌です。彼は、さらに「ワットやニュートンのような人物が日本の少年の中から誕生することを希求する」と熱く語っています。本書の発刊が、今をさかのぼること、約120年も前のことだと言う事実には驚きを隠せません。ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎氏の愛読書だったとも聞きました。そうしたことを考えると、昨今の本庶佑さん、大隈良典さん、中村修二さん、吉野彰さんらのノーベル受賞の礎となったのは、石井さんら、先人たちの努力の賜なのかもしれません。本書中では、放課後に群れる子供たちが、創意工夫した実験や工作、観察や見学、聞き取りを通じて、課題を解決していきます。文体も、会話、問答、紀行文、手紙形式など、飽きさせない工夫がこらされています。また楽しくてわかりやすい挿絵が豊富です。本書は、博文館明治34年刊を復刻したもので、 発売日は2004年１月20日。1月から12月までの全12冊と、別冊の解題（佐藤洋一著）を含む13冊セット。しかも帙（ちつ）入り（＝書物を保護するために包むおおい）＋ダンボ－ル製の外箱入りで、しっかりとした装丁が施されています。サイズは菊判（天地226ミリ×左右150ミリ）定価は19,000円（税込額20,900円）第一月. 新風船第二月. 雪逹摩第三月. 花の錦第四月. 汐干狩第五月. 植物園第六月. 蜻蛉祭第七月. 游泳臺第八月. 富士詣第九月. 暴風雨第十月. 銃獵者第十一月. 幻燈會第十二月. 歸省録段ボール製の外箱は保管に伴う凹みや汚れがあります。内部の帙や計13冊にわたる書籍はほぼ新品で、恐らく未読の状態です。委託を受けた私も、写真撮影のために頁を開いただけに留めています。美品ですが、あくまでも中古品として理解して頂ける方にお声がけして頂けることを希望いたします。#理科十二ヶ月　#石井研堂　#クレス出版　#博文館　#佐藤洋一　#地学　#生物　#物理　#化学 #理科教育 #教育書